1/7 −あらためまして−
 あらためましてみなさん、あけましておめでとうございます。もうとっくに「仕事始め」の人もいらっしゃるとは思いますが、亀屋染物店HPは、本日より本格的に始動いたします。
今後の予定なんですが、まず暮れにドメイン(jpkameya.com)をとったので、1月中には「お引っ越し」を済ませようと思います。間が空かないように、なるべくスムーズに移行しじゃなかった、移行しと思いますので、みなさん宜しくお願い致します。その後は、問い合わせの多い「着物リサイクル」のコーナーを何とかしです。メールを頂いているうちに構想がどんどん膨らんでしまい、のびのびになってしまいました。名称も検討の結果「KAMEYA工房」と変更致します。どうぞご期待ください。その後の予定は、、、、未定です。ご要望の多いものから徐々にアップしていき(シツコイ)と思います。是非リクエストしてくだたい!
ころで下の写真はナニ?
唐突ですが、私禁煙をしようかと思いまして、最後の1本を自戒の念もこめましてアップしました。人生最後の1本となりますかどうか???  
1/11−初釜−
本日、私がかれこれ5年間習っている茶道(表千家)の初釜に行って参りました。「初釜」といっても一般の人は解りにくいかと思いますので、説明しますと、年に一度茶道の先生が生徒達に自らお茶を点てて下さるんです。教え方にもよると思いますが、指導する立場の先生が弟子達の前で自らお手本を示してくれるのは、めったにあることではなくて、それだけに集まった生徒50人の目は真剣そのもの。私も「立ち振る舞い」「袱紗捌き」「茶器の扱い方」など、食い入るように拝見いたしました。茶人にとっては年に一度のありがたい日でもあり、またその後の懇親会は新春の「お祭り騒ぎ」でもあるわけです。
また、私にはもう一つの意味が、、、。それは、タンスにしまっておいた着物に風をあててあげること。染色をする時に風が必要なのと同時に、着物が出来上がってからも風は重要なのです。最上段の亀屋染物店のロゴの「店」は流れる風をイメージして作った物なのですが、それには、そのような意味を込めたんです。こじつけと言われそうですが、、、。
さて写真なんですが、上は私の袴姿、よく皆に似合う似合うといわれますが、ほんとに良く似合いますな、自分で言うのもなんですが。下は懇親会の様子、左から鎌形さん・鳥居さん・林さん。失礼ながら無断掲載
(^-^;)。3人共バッチリ決まってます。林さんは写真を撮られるのが苦手らしく、嫌だ・嫌だと逃げ回っていましたが、最後は観念して納まってくれました。綸子の色無地がとても上品でしたネ。何でも婿取りだとか?   残念!!
1/21−初生−
毎年楽しみにしている「初生」に行ってまいりました。このホームページをいつもご覧になってくれている貴方はもうご存知でしょう、主催者の私は「池坊」で華道を習っていて、先日はその「初生会」が近所の料亭で開かれたのです。この辺りの門下生が一堂に会し、代表者が「松」「竹」「梅」を生けて、新春のおめでたい宴席が催されました。
 いつも自慢ばかりして恐縮ですが、2000年度私は、池坊研究会総合得点で第1位となり、「初生で松を生ける」&「受賞者代表として支部長に謝辞を述べる」と言う、本当に一生に一度有るか無いかの栄誉に預かりました。前日のリハーサルではうまくできた「2種生け」でしたが、流石に本番は緊張のしっぱなしでした。無事に生け終わり、なんとか謝辞もドモらずに言えた後の酒のうまいこと美味いこと。普段は、たしなむ程度?のお酒が、この日に限っては3合・4号と進み、両脇に座った人から窘められる一幕も、、、(~_~メ)。
 写真は、宴たけなわ状態での一コマ。金屏風に松竹梅を生けた、華道の世界では最高の舞台で歌いまくるのは鈴木さん(左)と小川さん(右)のお二人。あまり楽しそうな歌いっぷりだったので、特別にと言うか、個人的な趣味で拡大写真を用意しました、クリックして見てください。ちなみに、お二人の間にちらりと見えるのが私の生けた松。その左に見える梅は小川さんが生けたもの。
 いつまでも正月気分が抜けない主催者でした。
1/28−免許皆伝−
最近何かと名前だけが一人歩きしている感のある「亀屋染物店」と「主催者の江波戸等」、実際は「小さな店舗」と「ごく普通の37歳」なんですが、その「ごく普通の37歳」にもう1つ別の名前が付いたと言うお話。
 前回日記の通り、前年度最高得点をマークした私。挫折しそうになりながらも、その度に先生方の花に対する真摯な態度や情熱を思い、何とか4年間続けてこられた華道。昨日その努力が認められ、先生から「大看板」と「華名」を頂いてしまったのです。その名は「等陽(とうよう)」。何でも先生が、太陽のように明るく逞しく、これからも日々精進するように名付けてくれたそうです。もう見るからに名前負けしそうなこの「等陽」、一人歩きしてどこかへ行ってしまわないようにしないと、、、。
 さて、この大看板を頂いて帰った時の、亀屋の80歳になる元気なおばあさんの喜んだこと。夕食に刺身は取るわ、近所に吹聴するわで大騒ぎしてました。しまいには、知り合いの女子高の教頭先生に弟子を紹介してもらおうと、電話口に駆け出していくのです。
 「え?チョト、待って、そんな、おばあさん、俺はまだ早いし、もう少し年を取って、勉強してそれからでも〜、まだ店のこともあるし、今はホームページのことで頭がいっぱいで、それどころじゃ、、。」
 本当にいつまでも元気でせっかちなおばあさんなのです。

 でもしかしこの
「等陽」、、、。

 亀屋染物店ホームページもWEB上に輝く太陽のように、早く大きくなって欲しいものです。(^_^)/ 
2/5(月) −JC−
一昨日の話になりますが、私が所属する八日市場青年会議所の定時総会に行ってまいりました。どこの団体でも新年に来賓をお招きして、決算報告や人事の入れ替えなどをするでしょう、1年の区切り、新たなるスタートがここ八日市場青年会議所でも切られたわけです。「2月になってどうして」という声も聞かれそうですが、伝統的?にこの2月の第1週に毎年執り行われることになってしまっているのです。
17:30から始まったこの総会、点鐘、国歌斉唱、来賓紹介、前年度理事長挨拶、2001年度理事長紹介と滞りなく進み、最後の監事講評へ。監事は私より1つ年上で「ナカガワプランニング」という保険代理店の社長:中川信秀さん。去年12/14の日記「忘年会シーズン」でも登場してくれましたが、宴会の設営は苦手でも、話のうまいことで有名なこの人。結婚式の司会や友人代表挨拶にひっぱりだこなんです。でもって、今回もやってくれました。例年ならほんの1〜2分で終わりのはずの監事講評を15分! その日登壇した誰よりも長く喋りまくっていました。中川さんの話で会場は一気に和やかなムードとなり、そのまま懇親会へ。
懇親会では、毎年恒例のビンゴ大会! 1等にはどうやって持って帰ればよいのか解らない超豪華大型冷蔵庫が、そして2等にはパソコンが、そして3等には地元特産のネギが! とにかく県内各地から多くのJCマンが、毎年これを楽しみにして来てくれるのです。
懇親会が終われば当然2次会・3次会へと、、、。最後まで居残り、やっとの思いで家に帰った時には3時になっていました。私の帰りを今か今かと待っていた「小さな訪問者」にえさをやり、そのまま3秒で暴睡でした。
あ!そうそう上の写真は2001年度理事長の角田将規さん。私と同い年で、建築会社の社長さん。今年の「八日市場JCの顔」ですので、拡大写真を用意してあります。クリックしてご覧下さい。最近JCで、よく飲み歩くためか、ちょっとふとりぎみのご様子。お互いそろそろ無理の利かない体、今年1年健康だけは大切に!
2/15(木)−駅伝−
私の数ある趣味の中で、季節柄今一番熱を入れているのがジョギング。地元開催の天保(てんぽう)駅伝大会(2/25)に参加・入賞するために昨日合同練習をしてきました。実は去年も参加したのですが、あえなく最下位。で、今年は1つでも上を狙おうと、皆さん仕事そっちのけで?練習に励んでいるのです。(今回が4回目)
 夜7時に集合し、本番さながら、それぞれの持ち場のコースを試走。1人で走るマラソンとは違い、駅伝はチームプレイ、自分の遅れはそのままチームの結果に響くのです。監督の小川さん(写真右奥)は車から選手を叱咤激励!当然皆気合が入ります。普段の練習以上のペースで走る(走らされる?)ため、ゴール直後は皆、息も絶え絶えといった感じ。その上私は、夕食後間もなくだったので、走っているうちに胃が逆立ちをはじめ、しまいには内容物が出そうになるほどの苦しみを味わいました。何とか走り終え、胃も元通りとなりホッとしましたが、、、。
 写真は、練習後の一コマ。実は走っている姿も何枚か撮ったのですが、暗くて写りが悪く掲載不能。帰りに居酒屋に寄った時の写真です。左からエースの熱田さん・荒井さん・越川さん・監督の小川さん・私・コーチの秋葉さん・急遽飛び入りしてくれた鈴木さんの面々。
ん?小さくてよく見えない? ではクリックしてご覧下さい、みんな走り終わった後のとてもすがすがしい顔をしていると思いませんか。ちなみに鈴木さんは、学生時代には1qを3分そこそこで走っていたそうです。43歳の今でも現役時代を彷彿させるすばらしい走りを披露してくれました。
 次回練習幹事は荒井さんの設営で20日(火)と決まりました。それが終わるといよいよ本番です。大会の様子はこの日記帳で御報告しますので、楽しみにお待ちください。(^_^)/
2/26(月)−駅伝Part2−
仕事そっちのけで練習に明け暮れた日々、昨日はその総決算、「天保駅伝大会」の日でした。前日から雨がしとしとと降り続き、日暮れになってから一段と冷え込んできたため心配された天気も、当日はご覧のように晴れ渡り、絶好の駅伝日和。
8:30に監督宅に集合した選手達は、応援団長の苅谷さんの運転するワゴン車に乗り込み、一路会場へ。スタート地点には、色とりどりのユニホームに身を包んだ他の出場選手たちが、アップやストレッチをしていて、いやが上にも雰囲気は盛り上がります。受付を済ませたコーチから皆にゼッケンが配られると、我々もウォーミングアップ開始です。
1人タバコを吸っている人が、、、(まあイイでしょ)。
10:00、各選手はバスに乗り、自分が走り出す地点まで移動、第3走者の私も皆と別れ、第2中継所へと向かいました。バスの中では、中学生・高校生が圧倒的に多く、出場89チーム中“おじさんチーム”は数えるほど、心なしか少年達の視線を感じつつ、私も若いライバル達を横目で観察、、、
早そ〜(^^;)
11:50、とうとう第2走者達がやってきました、去年はこの時点で既に最後方を陣取っていた我が「銚子法人会八日市場支部青年部チーム」、今年は68位で私にタスキが回ってきました。走り出してからは何とか現状維持と頑張り、中学生5人に抜かれはしたものの、同年代らしき2人を抜いたので結局3つ順位を落とし第4走者の荒井さんへ繋ぎました。
その後は、刈谷さん運転のワゴン車に乗り、各中継所で走り終えた選手達を拾い、ゴール地点では最終走者の鈴木さんを皆で出迎えました。結果は大健闘の61位! 最下位だった去年から比べれば、優勝?したようなものでしょ。
写真は前列左から私・監督の小川さん・この日誰よりも活躍してくれた応援団長の苅谷さん・ムードメーカーの鈴木正浩さん・コーチの秋葉さん・監督のご子息貴之君・後列左より実力を遺憾なく発揮し、1q4分の壁を破った向後さん・腰を痛め出場を危ぶまれながら見事復活してくれた越川さん・こちらも本番直前ドブにはまり、足を挫きテーピングしながら頑張った荒井さん・冷静なレース運びが売りの鈴木隆昭さん・急遽助っ人にきてくれて、16人のゴボウ抜きを演じてくれた塚本さん・エースの熱田さん。
みなさん1日本当にお疲れ様でした。
3/3(土)−JC Part2−
一昨日の話になりますが、私が所属する「八日市場青年会議所」の例会に参加してきました。月に2回、毎月第1・第3木曜日にメンバーが集まり、研修や飲み会?などをしているのです。そんでもって、今回は、Microsoft Office の中の Power Point の使い方の勉強会です。タイムリーな企画で、JCのメンバーだけでなく、近隣市町村の商工会青年部の人達や地元企業のおかみさん達までもが参加して、講師の佐々木先生の一挙手一投足に熱い視線を注ぎました。
当日は、いつも通りの「点鐘」から始まって「綱領唱和」・「委員会報告」・「理事長(上の写真)挨拶」と進み、会場を提供してくださった野栄中学校の平山校長先生の挨拶へと。お話の中で「21世紀はITの時代! 本校の生徒達も、パソコンやインターネットを通じて、豊かな社会生活が送れるよう指導しています。今や、情報技術を駆使できなければ、社会人としてもう役に立たない! 」と熱を込めて話されました。次世代を担う中学生を指導する教育者の言葉として、とても重く印象に残りました。実際、私自身、このホームページを立ち上げてから、その反響の大きさに驚いています。先週は、アメリカやオーストラリアからも注文を頂いて、困ったやら嬉しいやら、自分でもビックリ仰天してしまいました。つい半年前までは、この小さな町の小さな染物屋が、海外からオファーをもらえるなんて事は、想像さえ出来ませんでしたから。自分は今、「鉄器時代からIT時代」と言う、時代の変革期の入り口に立っているんだと、大袈裟でもなんでもなく実感しています。(話が思いっきりソレちゃいましたが、、、。)
さて例会なんですが、皆楽しそうに、そして真剣にパソコンに向かっていました。右側の写真をクリックしてご覧下さい。
3/9(金)−花展−
ひさしぶりに「花展」に行ってきました。華道は私にとって、ただ単に趣味であるだけでなく、「職人」として「ホームページビルダー」として色彩感覚を養うためにも重要なライフワークなのです。「人間の心に訴える美しい色合いは、自然界からしか取り出すことはできないのです。」 このHPのトップページもかなり“多色使い”なのですが、すっきりとまとまっている?のは普段から自然に接しているおかげだと思っています。「蝶が舞うお花畑の向うに水平線を望み、そこから太陽が昇ってくる。」そんなイメージにしているつもりなんですけど。(また出だしから話がソレておりますが。)
さて、当日私たちの一行はチョット張り切りすぎて開場時間前に現地に到着、知り合いなので早めに入れてもらおうかと迷いましたが、開場前で忙しい主催者さん達を煩わせてはいけないとの考えで、車の中で時間調整。駐車場には草木がたくさん設えてあって、待っている時間を忘れさせてくれました。
10時過ぎに展示場に入ると、色とりどりの花達が私達を出迎えてくれました。華やかな大作あり、上品でかわいい作品ありと100種類近い展示がありました。その中で、私の一番のお気に入りがカスミソウをメインにした作品。何故かって? 答えは「主催者の部屋」から「生け花」をご覧ください。(こっちのサーバーは、たまにダウンして見れないこともよくあるんですが、、、。)
12:00過ぎに、ようやく拝見を終えた私を待ていたのは、まだかまだかとやきもきしていた同行者達の
冷たい視線・・・(^_^メ)  後ろ髪を引かれる思いで会場を後にしたのでした。
3/18(日) 小さな訪問者−Part3−
もうすっかりお馴染みの?「小さな訪問者」シリーズです。
去年の12月19日に我が家の前に捨てられていた?「小さな訪問者」(詳しくは主催者の部屋から「日記帳」をご覧ください。) 当初は「くさい落し物」をしたり、部屋中をツメでガリガリとやられて、せっかく建てた新居をボロボロにされるかとひやひやしましたが、このホームページをご覧くださっている“ある方”よりメールをいただいて、猫のしつけ方をアドバイスしてもらいました。小屋や遊び道具・トイレやツメ研ぎなどを買い与えてやると、チョットてこずったものの、今ではだいぶ行儀の良い猫に育っています。それどころか最近では、エサをもらっているお礼のつもりなのか、このホームページの案内役&マスコットまで引き受けてくれています。ご存知の方もいらしゃるとは思いますが、画面上に彼らが登場したら、マウスポインターを置いてみて下さい。画面の説明だけでなく、“亀屋の言い訳?”など、当店からは直接みなさんに言いづらいことを、私に代わって説明してくれています。よく「猫の手も借りたいほど忙しい。」とか言いますが、彼らは本当に手を貸してくれるんです。体は小さいのに家は新築だし、庭は広い、里親もまあまあ気を使ってくれる。ここは最高だね!結構頼れるヤツらなんです。
ちなみに名前はタロ(上/オス)とミー(下/メス)。タロのほうは独立独歩、無口なお兄さんタイプ、ミーのほうはよく鳴く甘えん坊タイプ。たぶん兄妹なのでしょう、いつも一緒でとても仲がいい2人?です。
3/29(木)−洗張−
ここのところ私的な話題が続いていましたが、ご質問も何件かいただいたので、今日から数回に渡り、宣伝もかねて亀屋の営業の大きな柱である「洗張」「丸洗」「シミ抜き」について、この場で説明していこうと思います。今回はその第1回目の「洗張」です。チョット専門的な話も出てくるかもしれませんが、疑問がありましたら遠慮なくメールでご質問ください。
(いきなりですが)時代はさかのぼり昭和のはじめ、まだドライクリーニングが一般的でなかった頃、正絹の着物はこの洗張と言う方法で洗濯していました。そのまま(丸のまま)水洗いすると、絹は縮んで型崩れしてしまうからです。最近では主に、サイズが合わなくなったり、八掛が擦り切れて仕立て直す場合にご依頼をいただいています。一旦着物を全部解き、再び反物状に縫い合わせ、洗って干して湯のしをするという大変時間と根気のいる作業です。
具体的に作業の流れはというと、まず当店では基本的に丸のまま着物を店頭または宅配便にてお預りしています。それをまず解くわけですが、ここがある意味では一番気を付けなければいけない所、不用意にハサミで生地にキズをつけてしまわないように慎重に作業を進めます。ちなみにお預りして直ぐよりは、2〜3日陰干しをしてから始めたほうが、かなり解きやすくなります。絹の湿気が無くなって、糸のすべりが良くなるからです。解き終ると今度は1反に縫い合わせます、ここもただ縫い合わせればよいと言うわけではなく、生地の性質を考えて、ちりめんなどは“ゆったりめ”に、綸子などは“ぴったりめ”になどと加減して縫っていきます。手馴れた人でも半日、慣れない人だと丸1日はかかる作業で、機械化が進んだ今日でもこの“解き”だけは手作業となります。(亀屋では殆んど全部手作業なのですが、、、。)
次に“洗い”の段階に入ります、縫い上がったものをシミ・黄変の有無などを確かめて1つ1つ洗っていきます。この時のポイントは、物によっては染料がシミ出してしまうので、手早く洗うことです。紋付ですとあらかじめ紋の部分を防水加工してからの作業となります。白地の物から、柄物・色物と洗って行くわけですが、ここも少しも気を抜けません。
洗い終わると脱水・陰干し・湯のしに進むわけですが、今回はスペースの関係上?ここまで、次回「洗張 Part2」アップ後最初にメールをくれた方3名に「ウコン和紙タンス敷」を
無料!でさしあげます。防臭・防湿・坊カビ・防虫効果があり着物の寿命をのばしてくれます。次回請うご期待ください。
4/17(火)−洗張−Part2
前回、洗い終わるところまで説明しましたが今回はその続き、湯のしまでの最終段階です。
注意深く1枚1枚洗い終えた反物をよくすすいでから干すわけですが、ここにも幾つかの秘訣・秘伝があります。企業秘密なので全部は言えませんが、1つだけ披露しますと「脱水しない」ことです。 ???と思うでしょう、でも脱水をしたのとしないのとでは、素人さんには解らないかもしれませんが、プロの目からはかなりはっきりとした違いがあります。どんな違いかは、これも生地や柄によりいろいろなのですが、一口に言うと「脱水をしないと生地がふっくらと仕上がる」のです。水中で膨張した絹糸は非常にデリケートな状態です。よく着物にシミを付けてしまって、あとで慌ててタオルでゴシゴシとやったらその部分だけ生地が痛んで白っぽくなってしまった、なんて話をよく聞きます。絹布を脱水すると繊維が(目に見えないレベルで)よれたり擦れたりするわけで、そうなると必然的に仕上がりに悪影響を及ぼすのです。ですから亀屋では基本的に脱水はせず、すすいだ絹布をそのまま竿にかけ、ゆっくりと時間をかけて乾かします。先代が洗張中に、突然脱水機が壊れ、仕方なくそのまま干したところ、偶然この事に気付いたと言うことです。
そして、次は最後の湯のしです。写真のようなもう骨董品と言ってもいい「湯のし機」の出番です。この機械はボイラーと連動していて、蒸気を当てながら絹布を延ばす一種の蒸気アイロンの役目をします。ただアイロンと違うところは、一度に大量に処理できること、生地を圧迫せずに自然な感じに仕上がること、生地巾を調節できることです。製造年月日を見ると昭和20年となっていますので、もう半世紀以上も現役で活躍してくれています。

と、ここまで読んでくれた上で、こちら→master@jpkameya.comに最初にメールをくれた方
3名に、着物の収納に最適な「ウコン和紙タンス敷」を差し上げます。お名前・ご住所もお忘れなく書き添えてください。(^_^)/
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いきなり3名決まってしまいました。北海道の中島様・栃木の井上様・東京の赤城様の3名です。さっそくウコン和紙を郵送させていただきます。いつも当店HPをご覧下さいまして誠にありがとうございます。。。
5/2(火)−シミ抜き−
 いくら着物装道に長けた人でも1度や2度ぐらいは着物にシミを付けて困ったことがあるでしょう。また、自分で処理をして、逆に「輪ジミ」になてしまったり、生地を傷めてしまった経験のある方も少なくないと思います。染色の世界でも最も技術と経験を要する作業の1つ、今回は「シミ抜き」について解説いたします。
亀屋では、着物をお預りする際に、お客様からシミの原因についてお聞きしています。原因が解れば、作業がしやすく、そのぶん早く&安くできるからです。一番多いのがファンデーションなどの衿の汚れですが、これはベンジンを使って比較的簡単に落とすことができます。次に多いのが泥はねによるシミです。これもいじらずにそのままお持ちいただければ作業はラクです。乾くのを待って、ビロードで軽く擦り、最後は水を使って落とします。厄介なのは食べこぼしによるシミ。調味料にはいろいろな成分が含まれていて、一筋縄には行かないのです。この場合まず、@モノクロールベンゼン・シンナー・アセトンなどの油性の薬品を使います。A次に中性洗剤・蓚酸(シュウサン)・酢酸(サクサン)などの水溶性の薬品で処理します。Bその次に蛋白分解酵素&熱処理をしてみます。食品や化粧品・血液などのシミもここまでやれば大概はきれいになります。Cまた、これでもダメな時は過酸化水素水や亜硫酸、その他舌を噛みそうな名前の薬品を使い漂白処理をします。D最後にど〜しても落とせないシミについては「柄描き」や「刺繍」でカバーすることになります。
実際の作業はと言うと、一般の方は、ブラシか何かでポンポン叩くみたいなイメージをお持ちだと思いますが、それは昭和初期の話。その後水圧や蒸気でシミを吹き飛ばす装置なども開発されましたが、今では写真のような機械を使います。ピストルのような形をしていますが、銃口にあたる小さな円盤状の部分をシミに直接当てがいます、すると円盤から1秒間に2万回以上振動する超音波が発生して、その衝撃性エネルギーによってシミを分解除去するのです。平成の今では、この方法が生地を傷めず、最も効果がある方法として、染物屋に限らず一般のクリーニング店でも広く使われています。

次回は「丸洗」についてご説明いたします。
5/20(日)−丸洗−
人気の連載コラム?今回は最終回、着物の「丸洗」についてご説明いたします。
衿や袖口・裾などが汚れたり、汗をかいたりした場合には、写真のような機械を使って丸洗をします。よくコインランドリーに置いてある乾燥機と似ていますが、これが当店自慢の最新鋭着物専用洗浄機なのです。家庭用の洗濯機と違うところは、@回転軸が水平であること。A溶剤が水ではなく石油であること。B洗濯のモード(強弱)を細かく設定できることなどです。ちなみに値段も2ケタ程違いますが、、、。
まず@について説明しますと、回転軸が垂直のタイプ(タテ型)だとスペースを節約できるというメリットがありますが、当店では一度に大量に処理ができ、溶剤が少なくてすむヨコ型タイプを採用しています。
A正絹の着物は水洗いはできません、生地が伸び縮みして型崩れしてしまうからです。一方石油だと絹布が伸縮せず、皺にもならずに洗濯が可能です。石油の中には特殊な洗剤が溶かし込んであり、絹にダメージを与えることなく汚れをある程度まで落としてくれるのです。(こう書くと「スイッチ1つで出来上がり。」と思われるかも知れませんが、実際の行程では、機械では落としきれない汚れを手作業で落としたり、プレスをしたりする行程が加わります。)
B洗濯モードの設定は特に重要で、デリケートな絹を傷めず、尚且つ最大限汚れを落とせるように1回1回設定を微妙に調節していきます。ウン万円もする着物や帯をお預りしての作業はとても神経を使います。

次回からは、私の日々の何気ない出来事を連載するという「日記帳」本来のスタイルに戻します。みなさん宜しくお付き合いください。(^_^)/
5/28日(月) −ごみゼロ運動−
昨日、私が所属する青年会議所で「ごみゼロ」運動に参加してきました。県(千葉県)が音頭をとって行う事業なのですが、ここ八日市場でもたくさんの人達が朝早くからごみ拾いに汗を流しました。ご存知の方も殆んどいない?とは思いますが、八日市場市は九十九里浜という海岸線を有していて、夏場には多くの海水浴客やサーファーが訪れます。我々は主に、その海岸(吉崎浜海岸)近辺を清掃しました。地元の人や海の好きな人は、そんな事はしないはずですが、心無い訪問者によって捨てられた空き缶やビンなどが所々に散在していて、ひどい時には冷蔵庫やバイク・車などまで投棄されているのです。特に、私の担当した場所は防砂林の中なのですが、キャンプをした後の残骸や、乗用車から投げ捨てられた空き缶などで、もう悲しくなるほど汚されていました。
黙々と清掃しながら考えたことは(チョット大袈裟ですが)、ごみを捨てた本人だけでなく、この社会の仕組み自体何か間違っていると言うことです。「地球村」の高木さんも言っていましたが、そろそろ法律で個人&企業責任として取締りをしていかないとダメなんじゃないか。中の飲料水を飲むためにただ1回使うだけの缶、食品を詰めておくだけのパッケージ、1回使えばそれはもう“ごみ”となり、捨てるしかなくなる。毎日届く新聞とそれに挟まったまるで洪水のようなチラシ類。亀屋宛に送られてくる請求書の山???(これはいいとして、、、)。「便利さ」「快適さ」を求めるが故の“ムダ”。自然に適応することなく、逆に自然を変えてゆこうとする人間のエゴイズムetc 。。。
1時間ほどかけて集めたごみを抱えて集積所に行く途中、髪の毛を茶色に染めたサーファーらしき知らないお兄さん達に「ご苦労様です!」と元気に声をかけられたのが唯一の救いでした。
6/17(日)−千葉県染物組合−
先日、「千葉県染物組合」の研修で仙台まで行ってきました。正直言ってこの業界、高齢化が進み、最近組合に出てくる方の平均年齢は60歳を超えます。37歳の私としては失礼ながら世代が違うので、チョット敬遠気味。尚且つ、今回の研修は仙台の地で、ここ八日市場からは約400km−車で7時間の長旅となります。でも、そこまでしても、どうしても見てみたいものが私にはあったのです。
この業界の人間なら誰でも1度は聞いたことがあると思いますが、水だけで着物のクリーニング(丸洗)をするという、そんな染物店があるのです。私もはじめてそれを知った4年前は半信半疑でした。でもそれは事実でした、またもっとビックリしたことは、料金的にはかなり高額な“神業”であるにもかかわらず、1ヶ月に100近い注文があるということです。
当日、最年少の私は運転をまかされたのですが、道中『いったいどんな人なのだろう? 多分職人気質で気難しくて、近寄りがたい感じ、浅黒い顔にヒゲなんかはやしていて、薄汚れた作業着からは汗臭い匂いが漂っていて、初対面の人が「こんにちは」なんて挨拶してもジロリと振り返って脚の先から頭のてっぺんまで値踏みをするような感じで見る、無口で無粋で無愛想、現代社会には通用しそうもない堅物、、、。
』そんなイメージを描いていました。(オイオイ言い過ぎだろう。)
途中何度も休憩をはさんで、やっとの思いで仙台のホテルまでたどり着くと、その人はホテルまで出迎えに来てくれました。 え?
イメージと全然違う!
その人は、さっぱりとした温厚そうな中年紳士! 初対面の私達に気さくに話しかけてくれたのです。さっそくホテルの1室に集まり、その原田さんの話をみんなで食い入るように聞きました。仕事の事・仙台の事・これからの着物業界の事など、ザックばらんに何でも語ってくれるその人柄には、とても昔気質の堅物な職人のイメージはありませんでした。
翌日原田さんのお店「染の原田屋」さんで実際の作業を見せていただきました。その“奥義”の一端をご紹介したいところなのですが、残念ながら企業秘密
あしからずご容赦ください。。。
6/24(日)−JC−
    ソフトボール

本日は、私が所属する八日市場青年会議所(JC)の例会で、お隣の旭JCさんとソフトボールをしてきました。朝方からシトシ降っていた雨も試合開始の12:30には止み、絶好のソフトボール日和となりました。今回は、私の雑感はともかくとして、参加メンバーの楽しそうな顔をご覧下さい。
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